森岡毅 Wiki風プロフィール!USJを倒産からV字回復させた驚きの手腕
「ドリルを買いに来た人が欲しいのはドリルではなく穴である」という有名な言葉があります。
「価値を提供する」というマーケティングの本質を見事に捉えたフレーズですが、多くの日本企業は「モノを提供する」というポイントを販売理念の中軸に据えてしまうために、マーケティングには重きを置いていません。
経営危機に陥り倒産寸前まで追いやられたUSJもそのような企業のひとつでした。
ところが“ドリルではなく穴である”という言葉の本質を体に刻み込んだかのような森岡毅という凄腕のマーケッターの存在がUSJの企業体質を一変させ、短期間に業績をV字回復させることに成功しました。
そんな森岡毅氏のプロフィールをWiki風にまとめ、また、USJを倒産の危機からV字回復させた手腕に迫ってみます。
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サラリーマンの出世を絵に描いたような素晴らしい経歴の持ち主ですが、P&G時代には「野武士」というニックネームで呼ばれていたそうです。
唯々諾々を嫌い無愛想な性格はまるで「野武士」のようだったことがその由来とも言われています。
そうは言ってもただの無愛想な社員であったなら周囲から疎まれて終わってしまっていたのかもしれませんが、担当したヘアケア商品の国内シェアを3倍に伸し上げるなどデータに基づいた確かな実績を残していたのでP&Gという巨大企業の中枢に入れたのでしょう。
そして2012年、USJのグレン・ガンペルCEOはそんな森岡毅氏の手腕に期待し、マーケティング部門の責任者として彼を迎え入れました。
オープン時には1,100万人だった来場者数もハリウッドの常識をそのまま持ち込み、消防法の許可量を超える火薬を使用するなどの不祥事や米映画へのこだわりから生じるアトラクションのマンネリ化等で森岡毅氏が入社したときにUSJの来場者数は700万人まで落ち込み業績は赤字続きで将来の展望どころか倒産の危機に瀕していました。
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そこで先ず森岡氏が手を付けたのは“間違ったこだわり”と“ハリウッドの常識”の排除でした。
しかし言うが易し行うが難しとはまさにこのことで森岡氏本人も後日談で
「『映画の専門店』という妄想(こだわり)から脱却して、『世界最高のエンターテイメントを集めたセレクトショップ』にシフトしようと発言した後の重い空気は今でも忘れられません。」
と述べているくらいです。
でもこれこそが冒頭で記した「ドリルではなく穴である」の発想だったのです。「野武士」と呼ばれていた森岡氏はその強い信念のもとマーケッターとして次々と革新的且つ起死回生のアイデアを発表し実践していきました。
「ワンピース」やゲーム「モンスターハンター」など国内で絶大な人気を誇る漫画のイベントの開催。
「ユニバーサル・ワンダーランド」というハローキティやスヌーピーなどをテーマにしたエリアの開業。
これによりファミリー層の取り込みに成功し、それまでの10代~20代向け映画のアトラクションばかりで、子供が楽しめないというイメージをあっという間に払拭したことは言うまでもありません。
またピーク時最大9時間待ちとなった後ろ向きで乗るジェットコースターも森岡氏の尽きることのない発想が具現化されたアトラクションのひとつであったことも周知の事実です。
こうした敢然たる戦略転換が成果となって現れ、2013年度の入場者数は開業直後以来2度目となる1,000万人超え(1,050万人)を達成しました。
ただこれらは森岡氏が入社当初より温存していた“切り札”を誘致するための“前座”でしかなかったのです。
そう、それこそが子供から大人まで世界中の人々から人気を博す、ファンタジー物語「ハリーポッター」のテーマパーク「The Wizarding World of Harry Potter」でした。
驚くなかれ、その建設費用は450億円!
年間売上800億円の企業における投資としては考えられない金額でした。
これには当初、森岡氏を三顧の礼を尽くして迎え入れたCEOのガンペル氏でさえも「絶対に許さない」と言い張ったくらいですから、彼が受け止めた逆風は尋常ではなかったことでしょう。
だが信念を曲げることのない「野武士」はこれまで成功させてきた様々な施策を盾に役員会の説得に成功し、「The Wizarding World of Harry Potter」を中心にしたハリーポッターエリアを完成させ、2014年度ついにUSJ開業以来初となる最高来場者数記録を更新させることに成功しました。
森岡氏の性格からしてここが終着駅になるとは考えにくく、きっとまた世間を驚愕させてくれるような施策を打ち出してくることと思います。USJファンでなくとも今から楽しみです!
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「価値を提供する」というマーケティングの本質を見事に捉えたフレーズですが、多くの日本企業は「モノを提供する」というポイントを販売理念の中軸に据えてしまうために、マーケティングには重きを置いていません。
経営危機に陥り倒産寸前まで追いやられたUSJもそのような企業のひとつでした。
ところが“ドリルではなく穴である”という言葉の本質を体に刻み込んだかのような森岡毅という凄腕のマーケッターの存在がUSJの企業体質を一変させ、短期間に業績をV字回復させることに成功しました。
そんな森岡毅氏のプロフィールをWiki風にまとめ、また、USJを倒産の危機からV字回復させた手腕に迫ってみます。
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森岡毅 Wiki風プロフィール
- 1972年生まれ
- 神戸大学経営学部卒
- 1996年:P&G入社
- その後、
日本ヴィダルサスーン
北米パンテーンのブランドマネージャー
ヘアケアカテゴリー・アソシエイトマーケティングディレクター
ウエラジャパン副代表
といった輝かしい経歴を残す - 2010年:USJジャパンの運営会社に入社
- 2012年:執行役員チーフ・マーケティング・オフィサー(CMO)に就任
サラリーマンの出世を絵に描いたような素晴らしい経歴の持ち主ですが、P&G時代には「野武士」というニックネームで呼ばれていたそうです。
唯々諾々を嫌い無愛想な性格はまるで「野武士」のようだったことがその由来とも言われています。
そうは言ってもただの無愛想な社員であったなら周囲から疎まれて終わってしまっていたのかもしれませんが、担当したヘアケア商品の国内シェアを3倍に伸し上げるなどデータに基づいた確かな実績を残していたのでP&Gという巨大企業の中枢に入れたのでしょう。
そして2012年、USJのグレン・ガンペルCEOはそんな森岡毅氏の手腕に期待し、マーケティング部門の責任者として彼を迎え入れました。
オープン時には1,100万人だった来場者数もハリウッドの常識をそのまま持ち込み、消防法の許可量を超える火薬を使用するなどの不祥事や米映画へのこだわりから生じるアトラクションのマンネリ化等で森岡毅氏が入社したときにUSJの来場者数は700万人まで落ち込み業績は赤字続きで将来の展望どころか倒産の危機に瀕していました。
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森岡毅氏が取り組んだ改革
そこで先ず森岡氏が手を付けたのは“間違ったこだわり”と“ハリウッドの常識”の排除でした。
しかし言うが易し行うが難しとはまさにこのことで森岡氏本人も後日談で
「『映画の専門店』という妄想(こだわり)から脱却して、『世界最高のエンターテイメントを集めたセレクトショップ』にシフトしようと発言した後の重い空気は今でも忘れられません。」
と述べているくらいです。
でもこれこそが冒頭で記した「ドリルではなく穴である」の発想だったのです。「野武士」と呼ばれていた森岡氏はその強い信念のもとマーケッターとして次々と革新的且つ起死回生のアイデアを発表し実践していきました。
「ワンピース」やゲーム「モンスターハンター」など国内で絶大な人気を誇る漫画のイベントの開催。
「ユニバーサル・ワンダーランド」というハローキティやスヌーピーなどをテーマにしたエリアの開業。
これによりファミリー層の取り込みに成功し、それまでの10代~20代向け映画のアトラクションばかりで、子供が楽しめないというイメージをあっという間に払拭したことは言うまでもありません。
またピーク時最大9時間待ちとなった後ろ向きで乗るジェットコースターも森岡氏の尽きることのない発想が具現化されたアトラクションのひとつであったことも周知の事実です。
こうした敢然たる戦略転換が成果となって現れ、2013年度の入場者数は開業直後以来2度目となる1,000万人超え(1,050万人)を達成しました。
ハリーポッターへの道と最高来場者数記録の更新
ただこれらは森岡氏が入社当初より温存していた“切り札”を誘致するための“前座”でしかなかったのです。
そう、それこそが子供から大人まで世界中の人々から人気を博す、ファンタジー物語「ハリーポッター」のテーマパーク「The Wizarding World of Harry Potter」でした。
驚くなかれ、その建設費用は450億円!
年間売上800億円の企業における投資としては考えられない金額でした。
これには当初、森岡氏を三顧の礼を尽くして迎え入れたCEOのガンペル氏でさえも「絶対に許さない」と言い張ったくらいですから、彼が受け止めた逆風は尋常ではなかったことでしょう。
だが信念を曲げることのない「野武士」はこれまで成功させてきた様々な施策を盾に役員会の説得に成功し、「The Wizarding World of Harry Potter」を中心にしたハリーポッターエリアを完成させ、2014年度ついにUSJ開業以来初となる最高来場者数記録を更新させることに成功しました。
森岡氏の性格からしてここが終着駅になるとは考えにくく、きっとまた世間を驚愕させてくれるような施策を打ち出してくることと思います。USJファンでなくとも今から楽しみです!
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2015-12-24 07:52
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